クリーンルームの種類

オーダーメイドの環境作りを提案

クリーンルームはその用途もレベルも多岐にわたるため、気流方式も空調方式も数多くの組み合わせがあります。クリーンルームの種類をイラストにしてみました。

パッケージエアコン乱流方式

パッケージエアコン乱流方式

最も普及している方式で、設備コストも安く管理も容易です。
天井から下方に吹出し循環させる方式で、各々の吹出し口のフィルターボックスにフィルターが入っています。ボディーサーモを利用した一般空調から、加湿器も備え温度湿度をPID制御した精密空調まで応用範囲が広く使いやすいタイプです。

露天飽和散水乱流方式

露天飽和散水乱流方式

上と同じ乱流(コンベショナル)方式ですが、空調機に弊社独自の露天飽和散水システムを採用しています(専用カタログ参照)。23℃±1℃・50%±2%程度の標準温湿度状態での運用には、自然の物性原理を応用しているため、高精度の制御ができランニングコストの約40%の省エネになります。

直膨乱流方式

直膨乱流方式

同じく乱流方式で、天井から下方に吹出し循環させる方式で、各々の吹出し口にHEPAフィルターが入っています。
空調機に環境試験室用の弊社独自の直膨型空調機を採用しています。空調機自身は低温低湿から高温多湿の条件まで制御でき、HEPAフィルターの耐候性限界までの温湿度を実現できます。

水平層流(クロスフロー)方式

水平層流(クロスフロー)方式

片壁面前面にHEPAフィルターを配し、反対壁面へ水平一方向に循環させます。上流付近では高清浄度となり、発塵物は気流に乗って横方向に除去されます。
比較的コストがかかり、設置スペースも取られるため主流ではありませんが、空調方式はパッケージエアコン等どれでも組み合わせられます。

垂直層流(ダウンフロー)方式

垂直層流(ダウンフロー)方式

システム天井等で天井前面にHEPAフィルターを配し、アクセスフロアー等で床面から吸い込みます。発塵物はすぐに床面に除去され室のどの位置でも高い清浄度が得られます。
設備コストは高く、管理も容易ではありません。空調方式はパッケージエアコン等どれでも組み合わせ可能です。

パッケージエアコン上乗FU方式

パッケージエアコン上乗FU方式

比較的清浄度の高くないクリーンルームでは、設備コストやスペースを取らない、非常に優れたクリーン化システムです。
パッケージエアコンのファンを高静圧化することにより、上部のHEPAフィルター通した空気を循環させます。既設室を利用して、クリーンクロス等と組み合わせることにより、驚くほど安価に導入できます。

室内パンチングダクト方式

室内パンチングダクト方式

パッケージ上乗FU方式に室内パンチングダクトを追加することで、クリーンルーム内の清浄度分布を更に向上できるタイプです。
ダクトを見栄え良く室内に通ることで、天井裏のダクトスペースが要らなくなり、既設天井の低い設置条件でも、クリーンルーム内の天井を高く取ることができます。

室内ダクト方式

室内ダクト方式

多くは露天飽和散水システムと組み合わせ、空調機横にHEPAフィルター用のボックスを設け露天飽和散水システムと同じように室内ダクトから清浄空気を吹き出します。天井裏やクリーンルーム内の設置スペースを取りません。

クリーン機器によるクリーンルーム化

クリーン機器によるクリーンルーム化

既設の空調を利用するなど新たな空調機を必要としない場合や、予算をかけずに簡易にクリーン化する場合に有効な方式です。
天井吊り込み型FFUや床置型FFU等を自由に組み合わせて、必要な清浄度を容易に得られます。

アクセスフロアー

アクセスフロアー

パンチングダクト

パンチングダクト

パッケージエアコン上乗FU方式

パッケージエアコン上乗FU方式

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